廣済堂編

北欧孤島奪還戦線

ノベルズ版 1992年3月10日初版発行
文庫版   1995年4月1日初版発行「453−お−61」

日本のハイテク産業を支えるシリコン鉱山がテロリストに占領された。日本は人質を救うため、危機管理会社と自衛隊からなる特殊部隊を投入した。作戦は果たして成功するのか。

大規模なハイテク兵器が多い大石作品の中、メカニックの主役は銃器となっている作品です。でも作品中に出てくる10ミリ口径は結局銃器の主流には成り得ませんでした。今でも昔からの9ミリパラベラムか45口径です。しかしマニアをニヤリとさせるような細かい描写に満ち溢れています。
主人公の天霧は非情な特殊部隊の中においては数少ない良心と云った存在ではないでしょうか。会社と云う組織の中で、やむを得ず戦場に出ることになってしまった男。日常、当たり前の世界では平凡なだが幸せな父親。しかしテロリストである敵、ジョーダン中佐もやはり日常では良き父親でした。傭兵としていきる明石、おでん屋を目指すカズ、様々な目的を持った男たちが書かれています。これが他の作品にも共通する大石作品の魅力です。